2008年5月

期間:5/20〜31日

貞次のモーツァルト足跡ツアー/マンハイム・パリ旅行記


私達は先月末の5/20〜31日にかけて、モーツァルト愛好会有志7名による「パリ・マンハイム:モーツァルト足跡ツアー」に行って参りました。

メンバーの中にいつも自分自身で企画して足跡ツアーを行なっている人がおり、今回もその人が中心になった「個人ツアー」の形で行なわれました。事前に「書簡全集」やその他の資料による下調べ(勿論その企画した人が主体でやっているのですが)を行い、それを基にモーツァルトが足跡を残したゆかりの演奏会場・宿・貴族の館・広場などを自分達の足で歩いて訪ねる旅でした。

今までは所謂エージェントが企画した「音楽ツアー」しか行った事が無い為、列車の移動やホテルでの交渉、レストランでの食事等など苦労の連続でした。しかし地図に載っている街路名を頼りに、何とか目的の場所を捜し当てた時の喜びもひとしおで、他人任せでは無い充実感は大きかったです。

但しザルツブルグやウィーンと違い、パリ・マンハイムは殆ど当時の建物は残っておらず、モーツァルトの表示があるプレートが数件しか無かった事が実状です。特にパリはマンハイムと同様、モーツァルトが生涯の中で最も辛い「就職の失敗・母親の死・失恋」と言う三重苦を味わった地だけに、今も昔もモーツァルトにとって冷たい所だった様なきがしてなりません。

唯、パリの「サン・スターシュ教会:モーツァルトの母マリア・アンナの葬儀が行なわれた」でミサに出席でき、世界で一番素晴しいと言われるパイプオルガンの音色を聴けた事は、本当に良かったと思っています。

今回の旅行では、モーツァルトのコンサートやオペラそのものが鑑賞できず残念でしたが、マンハイム近郊の「シュべツィンゲン」の宮殿にある「ロココ劇場」でバロックコンサートを聴き、パリは「ガルニエ劇場」で「グルック:トーリードのイフジェニエ」、「バスティーュ劇場」で「ロッシーニ:セビリアの理髪師」を鑑賞しました。

オペラや音楽そのものは別として、2度と行けないと思われる「ロココ劇場」や、ガルニエの建築様式美・ホールの音響・壮大な装飾には、ただただ圧倒され様な感動を覚えました。

メス(Metz:フランス国内)

メス駅
カテドラル 
サン・エティエンヌ
メスの美しい風景

又、マンハイムからパリへの列車で移動する途中、メス(Metz:フランス国内)に立ち寄り、モーツァルトもオルガンを演奏したと言う教会を見学しましたが、其の壮大さとステンドグラス」の素晴しさには目を見張る様な感じがしました。

途中、少し音楽を離れて絵画の方にも目を向ける事にしました。パリでの「オルセー美術館」と「マルモッタン美術館」では大好きな印象派(マネ・モネ・ルノワール・ゴーギャン・セザンヌ・ゴッホ・ドガ・リソー二など等)の画を心行くまで堪能しました。本当に幸せな一時でした。

オルセー美術館

特に「マルモッタン美術館」にある門外不出の「モネ:日の出」の絵の前では、何分も立ちすくむ程の感動を覚えました。其の後の余韻を残しつつ、おのぼりさん的とは言え、マロニエ(花は終わっていましたが)の並木の続く広場やセーヌ川、そしてガルニエの前のカフェでお茶を飲みながら道行く人々を眺めていた時空間が、ついこの間の事とは思えません。

帰国後DVDで記録しておいた「毎日モーツァルト」や「旅路のモーツァルト」を改めて観ながら、所々自分達の行った場所が実際に映像に現われると、何とも言えない気持ちなります。治らなかった時差ぼけも、1週間位して漸く解消しては来たのですが、逆に楽しかった記憶が薄れていく事がなぜか怖い様な、そんな素晴しいモーツァルトの記憶の追跡でした。

    マンハイム・青空市場 などなど・・・      

オルリー空港到着 シュべツィンゲン宮殿

         

                            ー終わりー