筋子の思い出♡♬

先日のテレビで、NHKのアナウンサーが、札幌支局に勤務になって美味しい筋子に出会い、今ではご飯のお供として、筋子が一番だと言っていました。
”筋子ごはん”は、知る人ぞ知る究極の味。美味しい筋子でなければ、成り立ちません。新鮮な筋子ゆえの甘さ、絶妙な塩加減、それ等の、えも言われぬ深い味・・・。私にとってはふるさとの味。

新潟の有名なおにぎり屋さんには、筋子のおにぎりがありますが、筋子のおにぎりは、熱いご飯で握っているので、熱で筋子は解けて、おにぎりの真ん中が真っ赤になっていて、それがまた美味しさの秘訣。この味は、運動会や遠足の時にはなくてはならないものでした。

高校の時のクラスメートが、秋田市民市場の”高寅”さんの娘で、今でもご長男さんが継いでいるこのお店を手伝っていて、私は秋田を離れて半世紀以上になるのに、今でも電話一本で希望の品を送ってもらっています。母が生きている時には、秋田からのお土産は、決まってたくさんのこの高寅さんのたらこ、筋子、ハタハタ漬け、本ちゃんの紅鮭でした。

♡北海道に親戚も多い貞次さん家族は、北海道の味を好み、身欠きにしん、キャベツ、大根で作る、にしん漬けや、松前漬けなどをお母さんが手作りしていたそうです。
そんな貞次さんは、筋子が好きでしたね。美味しいたらこは東京でも手に入るが、こんな美味しい筋子は手に入らないと言っていたのも思い出。

何も口にできなかった貞次さんが、これだけは食べられると言って食べてくれていた”筋子ごはん”。それでも最期は、お茶碗にほんの一口の白いご飯に、筋子をぱらぱらと、それをやっと口にしていた貞次さん。

貞次さんをどうしても思い出してしまう筋子、心ゆくまで食べたのだからと、後悔はないけれど、高寅さんの筋子というと、とにかく大好物だった貞次さんを思い出す。
つらいけど、炊き立てのご飯のような、ふんわりとあったかい思い出。。