若い頃からイノダコーヒーが好きだった。時々取り寄せては飲んでいた。京都本店にも行ったりした。貞次さんも、ここのコーヒーが好きだった。「アラビアの真珠」と名付けられた豆がこのイノダのブレンド名で、お店でもこのブレンドが、創業時から変わらず提供されている。
香り高く、酸味、苦み、コクがバランスよく調合されて、老舗珈琲専門店の味である。京都には珈琲専門店が多く、他にも小川珈琲店など多数。
このイノダが、東京に初出店したお店が、東京大丸店8階にある。私はこの事を知らずにいたのだが、先日友達が教えてくれて、二人で初めて行ってみた。
12階の京都祇園京料理「八坂圓堂」でランチをし、8階のイノダに移動して、食後のお茶をイノダで楽しんだ。
京都店を思わせる赤を基調にした重厚なこだわりの空間で、八重洲側を見下せる大きな窓に面したカウンター席は人気らしく、私たちもここに座って、のんびりと、ゆったりとお喋りも楽しんだ。
それから10日後、霞が関のデンタルクリニックの後に、あ~そうだ、東京駅まで足を延ばして、イノダであのおいしかったあんみつを食べて帰ろうと、また私はイノダへ。
コーヒー専門店だが、ここはコーヒー以外のメニューも多彩で、パン料理は勿論、ナポリタン、ピラフ、サラダなど、セットメニューもある。全部美味しそう。
この日は小腹を満たすために、ロールパンセットにし、これにはマッシュルームスープが付き、添えられたしゃきしゃきのキャベツのサラダも美味しい。
食後は、ケーキセットもいいが、私は大のあんみつ好き、ここイノダはあんみつも美味しいのだ。私はこっちの方がいい。大きな粒あんに黒蜜、寒天の、えも言われぬハーモニー、コーヒーとの相性もいいのです。
大丸8階の窓から、東京の空とビルを眺め、いろんなことに思いを馳せながら、ぼ~と過ごす時間、こんな時間もあっても良いなとひとり思いながら、ひと時を楽しんだ。
大好きなあんみつ。
マッシュルームスープ
エビフライが挟まり、パンもあったかい、添えられたサラダがいい。