私より早くにご主人に先立たれた方に、先日久しぶりにお会いした。ご主人は長い闘病生活を送られたを方だったので、最近までお会いしても、痛々しくもあり、お元気が出ないようにお見受けしていたが、明るいお顔をされていて、花柄のブラウスもお似合いで、とても華やいで見えて、お元気そう!と思って、こちらまでも明るい気持ちになった。
やはり、何にでも月日を要するものだなと、改めて感じた。
そういう私は、3年が過ぎたものの、まだ本来の自分は何だったのか分からず、フラフラしてばかりで、中々前に進めない感じがしている。本来の自分とは、それでは一体何だったの?と聞かれても、答えられるものではないが。時々抜け殻のように思える時がある・・。
軽井沢に、お付き合いがもう20年近くにもなる友人がいるが、4月からご主人と世界一周のクルージングにお出かけ中で、7月に戻っていらっしゃる。長い航海の旅である。
横浜港出発から77日目にラインがあり、北ヨーロッパを巡り、北アメリカからパナマ運河を通過し、グァテマラから陸におりてナスカ、マチュピチュまできたと、これからカナダ、ハワイをへて7月13日に寄港となるそう。
終日航海の日が多く、360度海ばかりで、軽井沢の緑が恋しくてたまらない、とラインにはあったが、この陸にいる私からすると、想像もできない世界で、まるで夢の様な航海に思える。実のところ、泳げない私は、船には生涯乗れないと思っているから、友人はご主人の強い希望で、当初はしぶしぶ出かけたものの、きっと今頃は行ってよかったと思い、ご主人に至っては、本望が遂げられて、生涯最高の思い出になることと思う。
人生を謳歌するのも大事で、それができる内は大いに楽しんだ方がいい。その内、あちこち痛くなったら、出かけることはできないのだから。
角館の”侘び桜”に泊って、極上のお部屋でこの上ない快適さを味わってきたが、2度、3度と行って裏切らないのは、本物かなと思う。別の季節にでもと思うが、私はこの緑一色に、シャラが咲くこの時期が一番好きかなと思う。
貞次さんと行きたかったと、しみじみ思っているが、貞次さんは、私よりも、もっと気に入ったと思う。残念。。。命あってのものだね・・。人生は1度きりである。