余韻♬♡

近江楽堂で聴くモーツァルトの「ヴァイオリンとヴィオラの二重奏曲」K423はとても良かったです。
東京文化会館小ホールのような響きのいい完成された音楽ホールで聴くK423は重厚感があってホールに響きわたる心地良さ、スケール観が気持ちよく素敵でしたし、昨日の近江楽堂は狭い空間ですが、臨場感があり、その時代の貴族の館で聴いているような趣があり、こちらもとても良かった。楽器も当時のものを使って演奏しているので、柔らかな音色にも癒されました。
終了後には、西川先生のレクチャーもあって、充実した一日になりました。

西川先生は、19歳違いのミヒャエル・ハイドンとモーツァルトの年表を元に、ザルツブルクでの父レオポルトと、モーツァルト、そしてハイドンの3人のかかわりをお話しされ、一時は宮廷楽団の中でライバル関係にあったが、しだいにお互いの才能を認め合い、刺激され合いながら、モーツァルトも成長していったのだと。その結果、1783年にウイーンからザルツブルクに帰郷した際に、ハイドンが病で6曲依頼されながら4曲しか作曲できずにいた窮地を救って2曲作曲してあげたという、K423、424は、ハイドンへの友情の証として、今も語られていると結ばれました。
私は、前半のK423だけ聴いて昨日は帰ってきてしまいましたが、この大好きな曲を、10月に入って、ホールを変えて、演奏者を変えて生で2度聴くことができて本当に良かったなったと思っています。貴重な体験になりました。

❤解説書にありましたが、しかしながら、この6作にうち残念ながら現在演奏されるのは殆どモーツァルトの2作だけなのだそうです。今回の演奏会は、この6作をどうしても一度に演奏したいと考えての事だそうで、大変意義深いものだったんだなと思いました。