嗜好が同じ♬♡♬

感動した映画に出会った。寅次郎シリーズの第17作目「寅次郎夕焼け小焼け」である。

私はこの寅さんシリーズを実際に上映している頃、映画館で観たことは一度もなく、たまたま飛行機の中でとか、テレビで放送しているのを何作か見ただけだが、幸いにも、毎週土曜にBS東テレで寅さんシリーズを放送してくれているので、今は、毎週楽しみに見ている。

私はこの作品 「寅次郎夕焼け小焼け」 を先週の土曜日に見て、何ていい作品だろう、言葉で表すことができない感動に包まれて、こんな感動はそうあるものではないと、一人で相当興奮してしまった。シリーズの全作をみていないが、この作品を上回るものはないと確信し、何日も経つのに、未だに心に感動が残ったままである。

この作品は、寅さんとインテリというバリエーションに属するものだそうで、寅さんと、日本画家の大家池ノ内青観画伯と、おもしろい芸者さんが絡むお話で、夕焼け小焼けの作詩者三木露風の故郷、瀧野市がロケ地として出てきます。
キネマ旬報BEST10第2位だそうで、これはシリーズ中で最高順位というから、全作を観ていない私が最高と思うのも然りと思いました。

ふと、「いつもモーツァルトがそばにいる。」に、廣部さんも、確か寅さんシリーズを書いていらしたなと思い、もう一度読んでみたら、≪久しぶりに「寅さん」の第17作「寅次郎夕焼け小焼け」を見た。この第17作は私の特に好きな作品で・・・≫とあった。このエッセイを読んだころ、私は「夕焼け小焼け」を見ていなかったが、廣部さんもこの作品が特に好きというのには、本当に嬉しくなった。やっぱり・・という思いもある。

♡嗜好とは、あるものを特に親しみ、好むことで、主に食物についての言葉の様ですが、でもこういうのも、「嗜好が同じ」と、言っても良いのかなと思いました。
以前に、お互いに京都で好きな場所を言い合ったら、偶然同じお寺さんだったり、自分が気に入っている飲食店が、偶然にも相手も好きなお店だったり、愛読書がおなじだったりと、好みが同じで、嬉しくなることありますね。でも、それは、そんなに頻繁に起こるものでもなく、本当にむしろ少ないからこそ、格別に嬉しくなるのだと思う
あまたある世界中の優れた作曲家の中で、モーツァルトが一番好きな人は、私にとって、最も嗜好の合う人と、思うのです。♡