新年のスタート!♬💛

昨晩は日本モーツァルト協会1月の例会があった。新年早々の例会だったが、大勢の人が集まっり、新春らしい賑やかな、華やかな雰囲気の中で、モーツァルトのを楽しむことができた。

プログラムは、ハイドンセットと呼ばれる弦楽四重奏曲6曲から、K464とK465「不協和音」の2曲。演奏はエール弦楽四重奏団。「大きく羽ばたいて行けるように」というフランス語のエールからのネーミングだそうだが、若さ溢れる俊英たちの四重奏団である。

新春に、このような重厚な、また渋めの四重奏曲を聴くと、身が引き締まる様な気持ちになり、お正月に弦楽四重奏曲もいいものだな~と思った。お陰で奏者が望む、「気持ちのいい新年のスタート」が切れたような気がしている。

私は、ハイドンセットの5曲目のK464は、正直あまり聴いたことがなかった。いつものモーツァルトメロデイがないな~と、ちょっと物足りなさを感じてしまったが、それは私だけではなかったようで、休憩時には、そんな声も聞こえたが、それは、私の鑑賞力のなさであると後になって分かった。

ハイドンの域に達しようと一生懸命に、モーツァルトとしては珍しく何度も楽譜を書き直した跡があり、特に圧巻だった第3楽章では、「比類なきメロディメーカーであるにもかかわらず、それをあえて抑えることで、かえって豊かな世界が開けるという逆説が実現する。」(当日のプログラム解説:小宮正安著より)を読んで、そうだったのかと納得した。

今朝は、「いつもモーツァルトがそばにいる」(廣部知久著)のK464の部分を読んでみて、この曲の第3楽章の素晴らしさや、チェロと、ヴァイオリンとのかけ合いの妙など、聴きどころ満載であったことも分かった。

天才モーツァルトが、様々な新たな工夫をし、ハイドンに捧げるため、凝りに凝って、創意工夫の末に出来上がったK464、この日の演奏を、もっとじっくりと味わっておけばよかったと、今頃になって悔やんでいる。一期一会の出会いであるからこそ、尚の事、悔やんでも、もうせんない事。新春早々、いい勉強になった。

それにしても、モーツァルトの音楽は、どんな時でも人々を幸せにしてくれる音楽だな~と、しみじみと思った。やっぱり永遠の友である。♬