やっぱりレクイエム♬💛

23日の「日本モーツァルト協会」5月例会は、「ジャカン家の愉快な午後」、何と素敵なタイトルと思い、私は出かけました。

モーツァルトのウィーン時代にさかのぼり、その当時ジャカン家で披露し、楽しんでいた曲を、当時の楽器そのもので楽しめるというもの。

休日の午後にふさわしい、心地よい落ち着いた音色で奏でられる曲は、モーツァルト好きには必聴で、他ではなかなかこんなプログラムはないでしょう。

そんな楽しいはずのコンサートでしたが、休憩をはさんで席に戻ったら、プログラムをそれぞれ置いて立っていたはずの私たち仲良し三人組の席の真ん中に、知らない男性が座っているではありませんか。。

プログラムが下に落ちたのかしら、空席と思って座られたんだわと思い、一番奥だった私は中に入り、とっさに、私の右隣の空いていた席に「こちらにどうぞ」と言ったような気がするのです。そしたら「僕をここに座れというのか?」とすごい剣幕で怒鳴られたのです。
そして、私の右隣に座ってからも、私の耳元で「人にものを頼むときの言葉ではない!もっと丁寧に言え!」みたいなニュアンスのことをまた周りに聴こえるほどの大きな声で怒鳴ったのです。思わず私は「すみません」と言っていました。

コンサート終了後は、何か言われるのが怖くて、私たち三人は、そさくさと逃げるように出てきましたが、あの男性は自分の席と思って、間違って座っていたのでは、そう考えると持っていたプログラムはそこにあったもので、落ちたのでもなく、なくなった訳でもなく、合点がいくし、あり得る事かな、と推測されました。「人にものを頼む言葉か!」と叱られましたが、私たちは頼んで座ってもらう理由は何もなく、怒られることでもないのです。

とっさに「席をお間違えでは?」と言えばよかったのだとか、耳元でどなられたトラウマで、翌日ももやもや感で、私はやり切れない思いで沈んでいました。

そんな私に、一緒にいた友が、レクイエムを聴くといいわ、とメールをくれました。日頃は遠のいていたレクイエムですが、こういう時のレクイエムは、モーツァルトが、最期の最期に渾身の力でもって作曲し私たちに残してくれただけに、すごいエネルギーで、私を元気にしてくれました。ありがとうです。
また日本モーツァルト協会は「紳士の会」と思い込んでいた私にはいい薬で、現実はこうなんだな~と、世の男性には甚だ失礼ですが、そう思った次第です。きっと今頃奥様に「あなた、そんなひどいことを言ったんですか?それは失礼よ!間違ったあなたが謝るべきよ!」と叱られていたらいいな~などと、私は一人でニンマリしながら考えています。

「ジャカン家の愉快な午後」にならなかったのは、残念でしたが、今となると愉快な思い出となりました。とっぴんぱらりのぷうです。