ピアノ協奏曲第20番!・・・♪♡♠♤

モーツァルトハウス(東京)その2

♪貞次さんがモーツァルトを好きになる、きっかけとなった曲が、このピアノ協奏曲第20番K466、あまりにも有名なモーツァルトのピアノ曲ですね。ピアノ協奏曲では好みが様々別れ、いや、23番だ、いや第2楽章が「俺たちに明日はない」の映画で流れて、まさかこれがクラッシック音楽とは思わなかったと、話題も豊富な21番、27番K595だって、3楽章の冒頭主題を、リート「春のあこがれ」K596に用いた、明るく澄み渡った、最後を飾るピアノ協奏曲に相応しいと、ファンも多い。私は23番派だったが、主人の脇で、最後のひと月間は、飽きずにこの20番を聴いていたので、今ではすっかりこの曲の虜になっています。

ドラマティックでありながら、重厚で、そして輝きを放つ、シンプルでありながらこの上なく美しいメロディの流れに、主人は椅子から立ち上がれず、その余韻の深さに茫然としたという20番。これがきっかけでモーツァルト様に、とうとう絵を捧げるまでになったのですから。

最近は、11番K413~13番K415の3曲、モーツァルトのウィーン時代の最初のシリーズも好きで、よく聴いていたのですが、やはりこの20番は、短調での最初のピアノ協奏曲と言うだけではなく、随所に新しい試みがほどこされ、そして、それはベートーヴェンへと続く、ロマン派をも予見させるもの。モーツァルト自身のカデンツァは、両端楽章とも残っていないのは残念ですが、その代わり、ベートーヴェンのカデンツァがコンサートでよく演奏されますね。

初演は、1785年2月11日。父レオポルトがウィーンに到着した日で、皇帝ヨーゼフ2世の臨席するこの息子の輝かしい演奏会を目の当たりにするのです。演奏会は大成功に終わり、すぐさま、レオポルトは、ザルツブルクのモーツァルトの姉のナンネルに得意げに手紙を書くのです。「お前の弟が立ち去る時、皇帝は帽子を手に取って会釈され、それからブラヴォー・モーツァルト!!と叫ばれました」と。

2月11日は主人の誕生日。初演の日が誕生日とは、偶然とはいえ、またひとつ、好きな理由がふえ、ましたね。