贈り物

若松英輔著の「悲しみの秘義」(文春文庫)という本を送って頂いた。わざわざ、今の私に読んで欲しい本だと言って。
悲しみの中にこそ希望や勇気があるのだという、出会った意味を本当に味わうのは、その人とまみえることができなくなってからではないか、相手が目の前にいなくても、あなたに出会えてよかったと伝えることから始める。ただ心の中でそう語りかけるだけで、何かが変わり始めるだろう、、、まだ読み始めだけれど、きっと心の扉が開くに違いないと、予感する。

最近感じるのは、形として存在しない、そこにはいない、ということに少しづつ慣れてきたけど、その存在は、必ずしも目に見えるものだけをいうのではなく、心の中には存在し続け、どんな時にもいつも一緒にいられる、とても便利なものであること。
貞次さんの存在を、今はそんな風に思っている。今も、いつも語りかけ、いつも一緒に味わい、共に考え、楽しみ、助けあっている。いつも一緒。だって考えていることは手に取るようにわかるし、一方では私の事もそう思っていてくれているはず。誰よりもお互いの理解者だった。
今、失ってみて初めて、出会った意味を本当に味わっている・・・

♡12月8日の演奏会で、今年の日本モーツァルト協会の例会は幕を下ろしました。また来年も楽しみです。
私が何より楽しみにしていた郷古簾さんの指揮&ヴァイオリンによるヴァイオリン協奏曲第1番K207。めったに演奏会では聴くことはできない曲です。考えてみたら、私は生で聴いたのは初めてだったかも知れません。感激で胸が震えて、終わった後で、もう一度聴きたいと思いました。そうしたらアンコールで演奏されたのです。なんという贈り物と、思いました。神様が私のこの思いをわかってのことかしら・・と。
今でも、神様からの贈り物と思っています。💛♬、そう思うことで、誰にも迷惑をかけていないんだから、良いですよね、そう思っても。。。

二つの贈り物・・ありがとう。