雨の日~☂♬♡

今日は雨の一日になりそう。買い物にも出かけないといけないのに、朝からなかなかエンジンがかからない。昨晩の番組、NHK「クラッシク音楽館」で聴いた「フルート協奏曲第1番」を思い出しています。

エッシェンバッハ指揮で、ソリストは、ギリシャ・アテネ出身のスタティス・カラバノス。綺麗な音色で、久しぶりに、モーツァルトの「フルート協奏曲」を堪能できました。

こんな雨の暗い一日は、うっとおしい気分を吹き飛ばすような、柔らかな、優しいメロディのフルート協奏曲を聴くのもいいもので、手持ちのエマニュエル・パユのフルート、アバド指揮、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団のCDを、今聴いています。
パユのフルートはさすがに完璧で、ベルリンフィルとの相性も良く、「瑞々しく光彩美しい若鮎のようなパユ。極めつけのモーツァルト」とありました。

そこで、思い出して取り出したもう一枚のCDは、26歳の若さでその生涯を終えた、伝説のフルーティスト加藤ひろ彦さん最後の名演と言われる、「フルート協奏曲第1番」。1963年夏の、彼のラストコンサートの録音です。

こちらは、力強く、若さ溢れる、そしてどこまも美しい音色、これから前途洋々たる、輝かしい未来が開かれる、そんなことを予感させられる演奏ですが、このわずか数か月後に亡くなってしまうなんて・・・。世の非道さを恨む思いです。新妻を連れて、大好きなスイスのモンブランを登山中に消息を絶ったのです。
ひろ彦さんの遺体は、翌1964年に発見され、山小屋に向かう途中に、豪雪に遭いクレパスに滑ったものと推定されている。
このCDは、ルイ・フレモー指揮、モンテカルロ国立歌劇場管弦楽団で、主席フルーテイストとしてのひろ彦さんに、指揮者、楽団員らは厚い信頼を寄せ、そんな演奏者を所有していることに誇りを抱いていたという。
「そこがクレパスだよ・・危ない!」と、神様はどうして告げてくれなかったのでしょうか・・。

♡1961年にモンテカルロ国立歌劇場管弦楽団に入団し、2年後の1983年に独奏者として舞台に立ち素晴らしい演奏をこの世に残してくれた。
そんなモーツァルトの「フルート協奏曲第1番」を、久しぶりに聴きながら、加藤ひろ彦さんを、偲んでいます。

貞次さんも、大切にして、好きでよく聴いていた、加藤ひろ彦さんのCDです。