日暮れのはやさ♬♡

秋の日はつるべ落とし、と言われるように、本当に日暮れがはやくなっている。外灯をつけたり、雨戸を閉めたりする時間がだんだん早くなるこの時期、秋が深まっていくこの時期、寂しさを感じるのは、私だけではないだろう。秋は嫌いではないけれど、夕暮れ時はやっぱり寂しい。

軽井沢で乗ったタクシーの運転手さんが、”日が短くなってきましたね。段々寂しいですね。”とつぶやいた。ちょっと驚いて、私も同調したものの、このような剛健そうなご立派な男性でもそうなのか、とやはり誰しもなんだなという思いを新たにした。

こういう自然の季節の移り変わりなど、切ないからこそ、素晴らしい芸術が生まれたりして、私たちはそれで勇気を貰い、生きる力を得ていたのだろうか。

毎年思う事だが、今頃になってくると日本モーツァルト協会の例会に出かける時間がそろそろ真っ暗になってくる。先月9月の時は、まだ明るかったのに、昨夜は雨のせいもあったのだろうが、外灯もつけ、宵闇の中出かけた。これから毎月こうなのだろうな~などと思いながら。

出かけるまで、どうしようか迷う程体調が悪く、ぎりぎりまで横になっていたが、出かけての身体へのダメージと、出かけて、モーツァルトを聴いての身体へのプラスを天秤にかけた。えいや~!と、自分に気合を入れて、出かけることにした。
途中、迷いもあったが、帰宅してみて、すっかり元気になっている自分がいた。そして”やっぱり行ってよかった”と思った。
今朝も、まだモーツァルトが鳴っている。最終曲のK297bを今CDで聴いている。
私の盤は、ウィーン国立歌劇場管弦楽団にウィーンフィルハーモニー木管グループの面々によるもの、真作ではないと言われながらも、絶大なファンがいる代表的な作品ではないだろうか。