元気でさえあれば♬💛

ここのところ、身体がよく動いている。さりとてそんなに感心する事でもなく、もしかしたらこれが当たり前なのかも知れない。

昨晩は、サントリーホールでのコンサート、「庄司紗矢香&ジャルカ・カシオーリ デュオ・リサイタル」に行ってきた。

ヴァイオリニストの庄司さんのお母様と新宮市で同郷で、高校時代からずっと友達で、庄司さんを今も”さやかちゃん”と呼ぶ、ある方から、今回お誘いを受けたのだ。モーツァルトを2曲(K304、K379)演奏するというもの。

今回は、フォルテピアノを使い、ヴァイオリンもガット弦による。サントリーホールの広さでは、フォルテピアノの音は後ろでは聴こえにくいだろうと、配慮して前列7列目をとってくださった。とても柔らかなフォルテピアノの音色も充分に楽しむことができた、あれこれ本当に有難いこと。

12月11日には、横浜みなとみらいホールでもコンサートがあり、サントリーホールとは4曲とも違う曲を演奏された。こちらでのモーツァルトも2曲で、K378、K526で、私はこの2曲の方も聴いてみたかった、特にK526を庄司さんのヴァイオリンで。でもスケジュール的には無理だったから仕方がない。

昨晩の締めくくりの曲は、ベートーヴェン「クロイツエル」。圧巻だった。渾身の演奏だった。圧倒される思いで終わり、今もまだ耳に残る庄司さんのヴァイオリンは、さすが磨き込まれた一流どころの演奏だった。

大賀ホールでも、まだ大賀さんがご存命の頃、大賀さんの指揮で庄司さんのヴァイオリンを聴いたことがあり、その時は楽屋に連れて行ってもらったが、その後、結婚もされ、フランスに住み、お子さんもでき、お母さんになった。今も世界を駆けまわる活躍だが、稀有な才能に恵まれ、大変な努力で、今があるのだと思う。

モーツァルトも愛したアントン・ワルターをモデルとしたフォルテピアノ(ポール・マクナリティ製作)を使用し、「モーツァルト時代の音楽を表情豊かに、いま生まれるものとして伝えること」を庄司さんは目指したそうである。使用楽器も、1729年製のストラディヴァリウス”レカミエ”で、モーツァルトの時代のもの。
華やかななかに、深い味わいのある演奏会だった。貴重なものに、誘って頂いて感謝している。