初期のオペラ♬

日本モーツァルト協会の「オペラサークル」は、オペラ好きが集まり、月に1回DVDなどで、モーツァルトのオペラを楽しむ会。以前は貞次さんとよく参加していた。しばらく腰が重くてなかなか参加できずにいたが、今年に入って何となく行ってみようかなと思うようになった。

10日にあったが、今月はモーツァルトの初期のオペラ「アルバのアスカ―ニョ」(1771年)K111を取り上げてくれた。モーツァルト15歳の時の作品で、めったに観ることがない貴重なものであった。婚礼の為の祝典オペラで、合唱曲が多く、短調の曲がないのが特徴で、時間も2時間ちょっとと、普通のオペラよりは短め。モーツァルトがイタリアで初演した作品は3作「ポント王のミトリダーテ」(1770年)と「ルーチョ・シーラ」(1772年)があり、その中の一つ。

このオペラは、当時の人気作曲家のハッセの最後のオペラ「ルッジェーロ」が前日に上演され、とかく後世に於いても、モーツァルトのものと比べられることが多い。実際、父レオポルト自身が、モーツァルトがハッセのオペラを凌駕したという手紙を送っている。

この日観たのは、2005年にボローニャ歌劇場で上演されたもので、演出も正統派で嫌味がなく、歌手の水準も高く、好評を得ていた。特にソプラノ歌手、ランカトーレのコロラトゥーラが素晴らしく、絶賛を浴びていたが、私はランカトーレという名前は知っていたが、実際の歌をこの時初めて聴き、本当にびっくりしてしまった。素晴らしい歌唱力で、「後宮」のコンスタンツェ役の映像もあったようだが、時間の関係で観ることができなかったのが、とても残念!

こうして、重い腰を上げて参加してみると、やっぱり楽しい、意見交換の場で、皆さんの感想を聞くのも勉強になる。オペラは、本当に奥が深い。。それにしても、15歳でこのようなものを作曲できるモーツァルトはすごいとしか言いようがない。