涙雨~うな藤♬♡

昨晩から激しい雨、ずっと晴天が続いていた東京では、久しぶりの雨の様な気がする。午前中は特に激しかった。その中で、今朝から私は泣いてばかり、涙が止まらない。

というのは、今日は、あるご夫妻をご近所の鰻屋さんにご案内する日で、遠く目黒からいらして頂く。そして鰻を召し上がって頂くのだが、それを思うと次から次と涙が出てきて、今朝から泣けて仕方がない。

昨晩からの雨は、貞次さんの涙雨で、その席に自分も一緒にいたかった、共に飲みたかった、そのような思いに私には思えてならなかったから。闘病中も、以前からも、「うな藤」さんの鰻が、大の好物で、病気になってからは、それを定期的に食べる楽しみがあって、頑張れたところもあったと思う。いつかお世話になった方々に、ここの鰻をご馳走したいと言っていた。

この鰻は、今までにも、随分といろいろな方とご一緒している。お世話になった知人や、先生、そして私の友人、来月もここでモーツァルトを楽しんだ仲間と一緒の約束をしている。そして、これからも、お呼びしたいと思っている方もいる。その方たちとの語らいに、貞次さんもきっと加わりたいのだろう、でもそれは叶わないのだから仕方がない。私と一緒に、味わって欲しい、と思っている。

でも、今朝までの雨は、それが自分ではできなかったことへの悔しさ、寂しさ、残念さであったに、違いない。

午後になったら、雨も上がってきた。貞次さんの気持ちも少し落ち着いてきたのだろう。私の気持ちも落ち着いてきた。
一緒に楽しもうと、今は張り切っているかも知れない。そうであって欲しい。
雲の切れ間から、心持ち、明るい陽も差してきた。貞次さん、私は、いつも、一緒です!