「グラン・パルティータ」♬♡

昨日は、日本モーツァルト協会の3月例会があり、そこでセレナーデ変ロ長調「グラン・パルティータ」を聴いてきた。私にとっては、初めて聴いた曲に思えるが、以前草津の音楽祭でこの曲を聴いたような気もするので、もしかしたら2度目かも知れない。

モーツァルトがウィーンに移住したころ、管楽器のアンサンブルが流行していて、「ハルモニー」と呼ばれて、室内や野外での様々な機会に演奏されていた。皇帝ヨーゼフ二世が、宮廷にも管楽八重奏団を常設するなどしたため、貴族の間でも人気に拍車がかかり、 「ハルモニー」 音楽がますます盛んになったのだそうです。モーツァルトもウィーン時代に3曲作曲している。その最大の規模を持つのがこの「グラン・パルティータ」で、編成はオーボエ、ファゴット、クラリネット、ホルン各2本ずつ(これが基本八重奏)に更にバセットホルン、ホルン各2本、それにコントラバスを加えた13人で演奏される曲。
オリジナル曲もあるが、オペラのアリアやバレエの音楽を「ハルモニー」用にアレンジされ生み出されたものも多かったそうである。その中でもこの 「グラン・パルティータ」 は、”管楽合奏曲の最高傑作”と思われると、「いつもモーツァルトがそばにいる。」(廣部知久著)には書かれていた。

そんな曲が、日本モーツァルト協会の例会で、全員日本人で、13人のピリオド楽器奏者が、しかもただ並んだだけではなく、これ以上望めない優秀なメンバーにより演奏されたのだから、感動しない方がおかしいかなと思っている。出演者からのメッセージによれば「満を持して」という事のよう。

第7楽章からなり、演奏時間は40分を超える曲。オペラのアリアのように歌い上げる部分があったり、憂いを含んだアダージョ、ロマンスなどの様々な曲想が次々と現れて、本当に楽しい、玉手箱の様な曲だと思った。
モーツァルトは、こんな曲も作ったんですね。管楽器だけの音色って、耳にも優しくて、なぜか落ち着きます。心洗われる、癒される時間でした。♬♡