草津ホテル♬♡

母を連れて姉と3人で草津温泉に行ったことがあった。30年も前のことになるかも知れない。お宿は「草津ホテル」、ホテルとは言っても大正2年の1913年創業の老舗和風旅館です。

草津での音楽祭の度に、この草津ホテルの前を通ると、当時の3人での旅を決まって思い出していた。坂を上っていくエントランスの風情も、屋根の辺りが見える和風づくりの外観も当時と変わっていないように思えた。

今年の草津での音楽祭は、ペンションに誘ってくださる友達もなく、昨年まで泊まっていた宿を今年は変えてみようと思っていたので、チャンスとばかりに今年はこの草津ホテルに泊まることにした。

30年以上も前のことはあまり覚えていないので、懐かしいとは言えないが、やっぱりいいお宿だった。入口から続く共有部分がとても充実していた。ラウンジが良く出来ていて一人で珈琲を飲みながらくつろげるスペースが広々とたくさんあって私はとても気に入った。そしてその時間は誰にも邪魔されることはなく過ごせた。

閉じ込められたものではなく、開放的で、緑豊かな外の景色をみながら、開け放した窓からの心地良い風を受けながら過ごす時間は極上のものだった。

8月も末だったので、客もそれほど多くなく、私は自由な時間を満喫しているような心持になった。
ラウンジには足湯も楽しめる場所もあって、そこには見事な木があり、樹皮も綺麗で樹高は5~6mくらいだろうか、うちわのような形の大きな葉っぱが特徴で、何の木か名前が知りたかった。

お部屋の意匠も吟味されたもので、貞次さんとは泊まったことはなかったので、私は貞次さんにも見せたいなと思った。

100年以上経ても当時の和風木造建築を今もそのまま使っていることから、エレベーターがなく、別館も含めた端のお部屋までは長く歩く事になるので、足腰の衰えている人には不向きかも知れない。母も当時そうだったので、通された部屋まで延々と歩き、温泉に行くにも同じで、これからは、もし予約をするなら、できるだけ入口や温泉に近いお部屋にして貰いましょうね、と姉と話したのを覚えている。

今回は、草津ホテルに泊まり、懐かしい思い出を紐解きながら、静かにコンサートの余韻に浸ったり、思い出を辿ったりできた。

やはり、思い出はいっぱいあったほうがいい、思いだせるいい思い出は一つでも多くあったほうがいい、と私はいつもの様に思った。

木のぬくもりのある、寛ぎのスペース。

創業から変わらないエントランス

山頭火が詠んだ句。

季節のお花が綺麗に生けられていた。