ようやく秋の気配・・♬♡

昨晩の雨から急に涼しくなった。あの暑さが嘘のような秋の気配。今朝は拍子抜けするような涼しさ。汗もかかないから気分も清々しい。
”暑さ寒さも彼岸まで”、このままだと今年はピタリトと暦通りとなった。

先日オペラ好きが集まる会で「フィガロの結婚」と「ばらの騎士」の比較をしてとても楽しい時間だった。この2作は、この秋ウィーン国立歌劇場の引っ越し公演での2作でもある。

台本作家を比較すると、「フィガロの結婚」はロレンツォ・ダポンテ(1849ー1838)、「ばらの騎士」は、フーゴー・フォン・ホフマンスタール(1874ー1927)、舞台設定は「フィガロ」は、18世紀半ばのスペイン・セビリアのアルマヴィーヴァ伯爵の館、「ばらの騎士」は、マリア・テレジアの治世下のウィーンが舞台。

リヒャルト ・シュトラウスは、モーツアルトを尊敬していた作曲家の一人として有名で、少しでもモーツァルトに近づきたくてこの作品を作ったと言われている。

実際本当か調べてみたら、モーツァルトを高く尊敬しており、若い頃の作品にはモーツァルトの影響が強く見られ、同時代の多くの音楽家がベートーヴェンを重視する中、モーツァルトを「至高の存在」と見なし、その作品を再評価する役割も果たした人だそう。

そんなR・シュトラウスは「ばらの騎士」でどんな風にモーツァルトの「フィガロの結婚」を意識して作ったのだろうか。私はとても興味深かった。

主要登場人物の声種の配役が似ているそうで、伯爵夫人と元帥夫人、ケルビーノとオクタヴィアン、スザンナとゾフィー、伯爵と男爵、確かに似ているな、と。伯爵夫人と元帥夫人という主役の二人は喪失の嘆きがお話の元になっている。

ともにウィーンがゆかりのオペラでもある。モーツァルトはウィーンに居を移して作曲し、初演はウィーンのブルク劇場で、1786年5月1日、「ばらの騎士」は初演はドレスデン宮廷歌劇場で、1911年1月26日、ウィーンが舞台になっている。

人気の二大オペラだが、私は比較にならないと思った。モーツァルトの方がずっとそれぞれのキャラクターにあったアリアを生み出し、感情を見事に歌に乗せている。片や、シュトラウスの方はそうではないとは言えないが、私には何とも・・・。

まだ若いモーツァルトがどうしてこんな人間観察ができたのだろう、人間の感情をこんなにもうまくメロディーで表現できたのだろう、そんなことをインタビューでケルビーノやオクタヴィアンを得意としていた、私の好きなメゾソプラノ歌手のキルヒシュラーガーが言っていた。

思いっきりモーツァルト贔屓が出てしまったが、私はやっぱり「フィガロの結婚」が好き。でもモーツァルトとシュトラウス、こうして掘り下げて二つの人気オペラを比較してみるのもとても勉強になって楽しかった。

これから、じっくりと腰を落ち着けて、様々な芸術に浸ることが出来る涼しい秋が待ち遠しい。