「魔笛」のご縁♪♡

毎年命日になると、いつもきまって貞次さんを思い出してメールをくださる、仙台に住む、高校時代の友人がいます。

今年は、少し早めに連絡をくださいました。それは、この友人ご自身が、モーツァルトにのめり込むきっかけになった1991年上演のオペラ「魔笛」が、嬉しいことに、5月18日深夜のNhKBSプレミアムシアターで再放送されることを知らせ、残念ながら貞次さんと一緒に観ることが出来ない、でも、この時の上演が如何に素晴らしいものだったか、そしてこの「魔笛」が貞次さんとの縁を深めるきっかけになったなどと書かれた、そんなお手紙が届いたのです。

1991年8月のものを、最初の放送は1992年12月、次に2011年10月にも放送されていて、今回の放送が3回目。回を追うごとに、科学技術の進歩によりよりクリアになったことも喜ばしいと書かれていた。

この「魔笛」は、モーツァルト没後200年の年である、1991年8月の夏のザルツブルク音楽祭で上演され、今も尚名演と称えられた歴史に残るものだったが、今回の放送は更に映像がクリアで音響もよく、35年もたったことが信じられない程新鮮で、正直私も新たな感動を覚えました。

以前2011年には、「私が、1991年ザルツブルク音楽祭の『魔笛』を素晴らしいと思った理由」というタイトルの12ページにも及ぶ文書を送ってくださっていて、今回もまた改めてそれを読ませて頂きました。この舞台での「魔笛」の素晴らしさ、この時の指揮者ショルティの音楽の素晴らしさ、また歌手や、衣裳や舞台美術に至るまで、「総合芸術」としての素晴らしさが伝わってきました。

貞次さんも「魔笛」が好きな人だった。以前ある人に「貞次さんはフルートを吹く人だったから、好きだったのね」と、軽々に、単純な理由を言われたことがあり、私はそんな風に思ったことはなかったので、驚いたことがありました。

「魔笛」の魅力は、貞次さんにとって、そんなものではなく、奥深くて、美しく、宝石の様なモーツァルトの音楽が散りばめられた極上のオペラだからのことであって、その人は単に魔法の笛としてのフルートを連想してのことだったのでしょうが。。。

心の奥深くに忘れかけていた「魔笛」の計り知れない魅力をまた呼び起させてくれて、感謝しかありません。
貞次さんとの友情も、本人がいなくなった今も、モーツァルトがこうして存在する限りにおいて、ずっと硬く結ばれて行くんだろうなと思いました。

素晴らしいものは、素晴らしい、時代が変わろうと、価値観が変わろうと、本当の良さは不変なのかもしれない。

1991年ザルツブルク夏の音楽祭の「魔笛」公演。
ショルテイ指揮、ウィーン・フイルハーモニー管弦楽団、演出も奇をてらったものではなく、演出はヨハネス・シャーフ、私は、ザラストロ役のルネ・パーペが特にピカ一だった気がする。まだ若いルネ・パーペ、この頃からはまり役だったんですね。

「本当に美味しい鰻を食べたら不味い鰻は分かります。一流の絵画を見たら三流の絵は分かります。最高のオペラを観賞したら、そうでないオペラはすぐわかります。私に最高のオペラを教えてくれた、この「魔笛」に感謝しなければ・・」と、書かれていた。

ありがとうございました♡♪貞次さんに代りまして、お礼をと思います。